「それじゃあ、今回はこれとこれの挿絵でいいんだな?」

「うん、ありがとう」

ミヤジ行きつけのいつものハワイアンカフェで打ち合わせをしていた。

「佃」

「何?」

ミヤジは私の顔をじっと見つめると、
「何かあったか?」
と、聞いてきた。

「えっ…」

ミヤジにはお見通しだったみたいだ。

当たり前か、もう何年も一緒にいるんだから見透かされても当然か。

あれから数日が経ったが、私と武智さんの仲はどこか気まずいものになっていた。

「ケンカしたのか?」

そう聞いてきたミヤジに、
「ケンカだったらよかったんだけどね…」

呟くように答えた私に、ミヤジは首を傾げた。

「実は、ね…」

私は数日前の出来事をミヤジに打ち明けた。