「そうだ、今日はマンガの発売日だった…」

愛読しているマンガの最新巻の発売日が今日だったと言うことを思い出した。

ご丁寧に、カレンダーにも手帳にも忘れないように書いてある…。

「よし、行くか」

部屋に引きこもりだったから外の空気を吸いたい。

時間は5時を少し過ぎたところである。

この時間なら開いている店もあるだろう。

カバンの中に財布とスマートフォンを入れると、腰まであるストレートの黒髪をブラシでとかした。

母親譲りのストレートの黒髪は、よく周りから「ストパーでもかけているの?」と聞かれるくらいのストレート過ぎる髪だが、ストパーもしていなければ、これと言った手入れは特にしていない。

シャンプーやリンスもこれと言ったこだわりは特になく、ドラッグストアで売っている市販のものを使っている。