不思議と、怖くはなかった。
むしろ、高層マンションの屋上からの眺めを楽しむ余裕すらあった。
キラキラ光る街の夜景は、まるで私の最期を彩るイルミネーションだった。これが、「私の最期を彩る」じゃなくて、「先輩と見るクリスマスの」イルミネーションだったらどんなに幸せだったんだろう。今の私にはきっと想像もつかない。