「うんじゃ〜ね!」


「へ?もう終わり?」


「はぁ…だめだな亜美ちゃんは♡」


きもい!


鳥肌立ったんだけど?!


ちゃんとか♡とかやめてよね!!


「いいか?女の子ってのは寂しがりやなんだよ。だから電話で話すのを短くしたらもっと話したいって思うだろ?で!会う予定をしてたら早くその日が来ないかな〜って思う生き物!そうなったら会う日までは俺のことしか考えられない!振られない!ってわけ!」


んー……


「取り敢えず咲良が最低なのと説明が下手って事は分かった」


「は、酷くね?!」


「そんな事ないよ?ね〜?」


私は黒笑で暮人に同意を求めた。


「あぁ…」


「あ?暮人てめぇ!」


咲良が暮人の後ろに回って腕で暮人の首を絞める。


ご、ごめんね暮人…


私はちょっとした罪悪感が芽生えた瞬間だった


あはは…


「咲良やめろよ〜」


そう言いながらも止めに入る気はなく向かいのソファに座る綾人。


綾人もなかなか酷いなぁ…


ん?


なんか下がざわざわしてきた?


「来たか。」


「こんなに早く来るならお披露目もうちょっと後にすれば良かったね」


あぁ、そう言うことか!


ていうか海斗なんか少し嬉しそう?


表情は変わってないんだけど何かオーラが和らいでるっていうか…


バーン!!


扉が一気に開いて凄い音が出た。


…………え?


何でここにいるの?


私は驚いて固まった。


女の子は2人いて


1人目は


紫から水色のグラデーションをした女の子。


2人目は


薄い茶髪にピンクのアッシュが入っている女の子。


そう、この2人目の子は


私の実の妹だった。


「あ!麗華〜!可憐〜!」


固まってる私に気付かず直ぐに2人に抱き着きに行く咲良。


「いやぁ会いたかったぜ!」


嬉しそうな笑顔…


「あ?おいてめぇさっさと離れろや!ぶっ殺されてぇのか?調子のんじゃねぇぞ」


と思いっきり殺気を放っているのは…あ、綾人?!


「え?え?」


「あいつ俺に嫉妬深いとか言ってくるけど1番嫉妬深いから」


そう小声で言った海斗。


咲良なんか怯えきって隅に行った


面白すぎて笑いそう!


チワワみたい〜


他人事の私は咲良に同情なんかしなかった。


ただ綾人の変わりぶりには驚き!!


あの可愛い綾人が〜!!


「可憐…」


さっきの声とは裏腹に優しい声で私の…妹の名前を呼ぶ。


やっぱり……。


可憐は綾人の膝の間に座った。


なんか慣れた動き…。


すると綾人は後ろからがっつり可憐を抱きしめてて


私も海斗にあんな事されたいって心の奥で思っちゃったのは内緒ね。


「か〜いと♡」


え?


もう1人の麗華って呼ばれてた人が海斗に抱き着いた。


どういう事?


私の胸がチクって…何か痛いよ。


「麗華、ばか離れろ」


そう言ってるけど微笑んでる海斗。


本当にどういう事なの?


私はただ遊ばれてただけ…?


そう思うと涙が出そうになる。


「は〜い」


海斗から麗華と呼ばれる人が離れると少しホッとする。


「わりぃ。お前らの事忘れてもうお披露目会しちまったけどこいつ今日から姫だから」


私の肩を掴むと海斗が自分の方へ引き寄せた。


何でこんなことするの?


麗華さんがいるんじゃないの?


私ははてなマークいっぱい。