「えへへ、皆ありがとう!あ、敬語とか要らないからそこのところよろしく!」
「え、でも…」
「いーのいーの!私別に偉い人じゃないし…」
「うぅっ、そんな事言ってくださるの亜美さんが初めてです!俺一生ついて行きます!!」
「あ、ずりぃぞ!俺もついて行きます!」
「あ、ありがとう?」
皆優しい…
「おい、もういいだろ」
な、何か不機嫌オーラ出てるんだけど
何で?
ほら、皆が怖がってるじゃん。
「嫉妬し過ぎると嫌われるんだぜー?俺見たいに心広くないと「死ね。」
「いでっ!!酷くね?!」
あーあ。調子に乗るから殴られるんだよ!
「クスッださっ」
「てめぇ…」
ちょっ、顔怖い!!
呟いただけじゃん!!
何で聞こえてるの!!
この地獄耳!
「誰が地獄耳だ?あ?」
「え、何で…」
「口に出してんだよ!」
「やっ、い、いだだだだっ!!ギブ!ギブ!頭グリグリしないで!!」
「亜美がわりぃんだよこの咲良様を馬鹿したからなぁ?」
うわぁ、黒笑こっわ
「痛いってば!ごめんって!」
「分かればいいんだよ」
そう言って頭を離してくれたけどまだズキズキする!
「何か咲良性格変わり過ぎじゃない?」
「だって海斗に敵わねぇし。あ、あと亜美を弄るのまじ癖になる」
ニヤッと口角を上げる咲良。
「何それ意味わかんない!!最低!」
「へーへー何とでも言え〜」
「もう怒った!」
「元から怒ってんだろ?」
くっそ!!
咲良に口で勝てないなんて!
「咲良いい加減にしないと怒られるよ〜?」
「綾人!」
やっぱり私の味方は綾人だけ!!
もう私には神に見えるよ!
「亜美ちゃん海斗の所に行ってあげて〜!さっきから不機嫌なんだよ海斗のやつ!空気悪い!」
ぷぅっと頬を膨らます綾人はもう可愛いを具現化したものでしかない。
「分かった!」
私はそう言って階段を駆け上がると最後に下にいる咲良へベーっと舌を出して幹部室へ入った。
咲良が何か言ってたけど気にしないもん!
「遅い」
そう言ったのは海斗で…確かに不機嫌。
「ご、ごめんね?ていうか何でそんなに不機嫌なの?」
「別に…」
どうしてたんだろう?
そう思いながらも私は海斗の隣に座った。
何かここに座れって言う威圧感?がある気がしたからね
っていうか海斗の瞳って本当に綺麗だなぁ…
私は暇だったから海斗の横顔を観察する事にしたんだけど特に瞳が綺麗なの!
「海斗、2人が今から来るらしい」
「あぁ」
私が海斗の瞳に惹かれていると現れたのは綾人と咲良。
すでに暮人、仁也は幹部室に居たから全員集まった感じ?
「2人って?」
私は首を傾げた。
「あぁ、この前幹部にはあと2人いるって言ったよね?実は獅子には妹分の美蝶って言うレディースがあるんだ!2人はそこの総長と副総長をしてて昨日までレディース内の抗争があったからここに居なかったんだよ」
「そうなんだ?」
やばい、あんまり理解できなかった。
「で、その2人が返ってくるってこと!」
「まぁ馬鹿の頭じゃ理解できないだろうけどな」
「ちょっと!聞こえてるんだけど!」
「お、美香ちゃんからだ♡」
咲良のケータイから電話が来たんだけど…女の子らしい。
「あ〜美香ちゃん?どうしたの?え、土曜?空いてる空いてる♡早く可愛い美香ちゃんに会いたいなぁ!え〜それほんと〜?」
何その態度の違い…
私にも最初に会った時みたいに優しさ無いの?
