「んっ…」


何処ここ?


目を開けると真っ白な天井。


「目ぇ覚めたか」


ん?


海斗?


あ、私は海斗の部屋で寝ちゃって……


え、なんで私を抱きしめてるの!!


「か、海斗さん?」


「あ?」


あ?じゃなくて!!


「な、何で抱きしめられてるんでしょうか?」


「抱きしめたいから…」


「違うの!!経緯を聞いたの!!」


「へぇ、亜美が経緯を知ってるとは驚きだな」


「はぁぁぁ?」


何で起きたそばからディスられなきゃならないの!!


「もう知らない!」


私は海斗の腕から抜け出した。


「待てよ」


けど海斗が腕を掴んできて、


「なに?」


「今何時か知ってんの?」


「知らないけど…」


私は部屋を見渡し時計を見つけた。


時刻は11時30分。


「11時30分だけど…どうしたの?」


「は?お前馬鹿か?」


「馬鹿って!!」


最低!!


こんなに可愛い可愛い亜美ちゃんになんて事言うの!


「学校…」


「え?」


「学校あんだろ?」


「あ…あぁぁぁぁ!!」


嘘!転校2日目で遅刻?!


やばい!早く行かないと!


私は海斗の腕を振り払って階段を一気に1階まで駆け下りた。


リビング、またリビングに繋がっているダイニングには綾人、仁也、暮人がいた。


「あれ?咲良は?」


「あ〜まだ寝てるんじゃないかな」


「へぇ……ん?皆学生だよね?学校は?」


「え、遅刻していくけど?ていうか亜美ちゃんもだよね?」


「だって誰も起こしてくれないから!」


「何しても起きなかったのはお前だろ」


階段には海斗の姿


「何してもって何したんだ?」


暮人!


ナイス!


って!暮人が自分からしゃべった!


え、感動なんだけど!!


ねぇ誰か分かって!!この感動!


暮人は倉庫に居た時だって自分から話さなかったのに。


「別に…間抜けな顔を引っ張ってもっと間抜けにしたりとかか?」


「はぁぁぁぁ??人が寝てる間に何やってんの!!もう怒った!馬鹿!」


「あはは亜美ちゃんは面白いなぁ。暮人も気に入ったみたいだし。あ、亜美ちゃんと海斗のご飯そこにあるから!」


綾人が指をさした先を見ればスクランブルエッグやベーコン、コンスープがあった。


洋食か…


ん?ご飯あったかい。


何で?この時間に起きるのを予想してたの?!


朝ごはんには余りにも遅いから時間だから冷えてると思った…。


「な〜咲良どうする?」


「仁也に任せろ」


そう言ってご飯を食べ始める海斗。


いやお前が行けよ!!


私は心の中でツッこんだ。


「わかった。」


そう言って仁也は咲良を起こしに言った。


私はというとらちゃんとご飯を食べ始めました。


「亜美ちゃん今日学校行くの?」


「当たり前!」


「そっかぁ。じゃあ皆で登校しようね♡」


「え?登校?」


「ん?亜美ちゃん楠宮でしょ?」


「そうだけど何で知って…あ!」


制服か!


って確か海斗と綾人は同じ学年だよね?


「え、2人共何組?」


「「A組」」


「え、えええええ!!」


「亜美ちゃんは…?」


「同じ…」


「え?」


「あたし転校生なの!!」