「お前とは付き合えない」
なんで?理由を探すのに必死だった。振られる理由なんてないと思っていた。
普段シャイで女の子で話せるのはお前しかいないと言って本当に私だけしか喋っていなかった。私が寒いといったら、俺暑いから手あったかいんだよね〜といって手を繋いで温めてくれた。2人でいろんな場所にいって、意外な穴場発見しちゃったりして…
「お前といるとさ俺楽しいわ」
あの言葉はうそだったの?
あなたの言葉のひとつひとつが私にとっては新鮮でキレイなものに思えた。
『綺麗なものには刺がある』
よく聞く言葉だったのにあなたの言葉には棘がないとおもいこんでいた。
「俺はずっとお前のことが大嫌いだった。付き合うとかそんなバカみたいなこといってんじゃねーよ。もう顔もみたくない。」
胸を突き刺すトゲのある言葉に驚きをかくせずにいた。こんなこというような人だったんだね。葵。
嫌いなら嫌いっていうようなそんな正直な人だとおもっていたのは私だけだったの?
「ごめんね。葵の気持ち全然わからなかったし、私自身葵のこと全然知らなかったのかもしれない。こんなことされても困るだけだよね。ほんとにごめん。もう関わらないしLINEも消すね。ほんとにごめんなさい。」
きっとこんな長文きもいと思われて読まれることはないだろうけど…
しばらく葵とのトークのやり取りを見返したりしていたが涙が溢れてくるばかりだったのでトーク画面をとじ、ブロックすることにした。
削除するとは言ったもののも、勇気がなくて消すことができなかった。
「バカだなーわたし…ただの勘違いやろーじゃんか笑」
そのまま寝た。
翌朝。目がパンパンに腫れていて、友達になにその顔〜とか言われて笑われたけど
事情を話したらみんな黙って聞いてくれた。友達は泣いていた。
嘘みたいにわたしは涙がでなかった。