「何かあるから
ため息なんてついたんだろ?
気になるから言えよ。」


ジリジリと迫ってくる颯人に
観念して訳を話した。


「3回しかキスしたことないのに
そのうちの2回が人前ってなんかな…
って思っただけ!」


私の言葉に近づくのをやめた颯人。
一定の距離が保たれた
颯人の顔を見ると
目が合うなりニヤッと
不敵な笑みを浮かべた。


「なんで?だめなの?
俺は世界中の人間に
俺の彼女は莉子だって
見せつけてやりたい。
それに、そんな事気にしてんの?
なら、解決方法は簡単じゃん?」


…悪い予感しかしない。


「2人の時にもっとたくさん
チューすればいいよ。
ね?莉子ちゃん。」