一途彼女×S系彼氏

先頭に座っている俺たちは
このジェットコースターが
どんなふうに進んでいくのか、
先が見えていた。


「おちるよ~~!」


莉子がそう叫んだ瞬間、
俺たちは急降下して
後ろからもたくさんの悲鳴や
楽しむ声が聞こえた。


数分間、胃が浮く感覚を
何度も感じて
ジェットコースターは終わった。


降りた後、青ざめている人も入れば、
莉子みたいに
スッキリした顔をしてる人もいる。


「あーー!最高だった!!」


「そんなに?」


「そうだよ~!楽しかった!
次なに乗る~?」


キャッキャしながら
パンフレットに目を通している。


莉子は、俺の想像以上の反応を
見せてくれて、
連れてきてよかったと思った。


この笑顔を見てると、
自分らしくない事をするのも
アリかななんて思えてきて。


「今日はとことん付き合ってやる。」


「ほんと!?ありがとう~~!」


俺は莉子の隣で
幸せを感じていた。


颯人Side END