クスッと笑いながら
心を見透かしたように
喋る颯人。
図星だったけど、
たまには開き直ってみよう。


「そうだよ!
楽しみすぎて目が覚めたの!
悪い?」


最後の一言は余計だったかな
なんて後から思ったけど
颯人が黙ってしまったので
どうしたんだろうと首を傾げた。


「颯人?」


沈黙に耐え切れなくなった私が
電話越しに呼び掛けると


『朝から俺の事煽って
どうすんの?
あんま可愛い事言ってると襲うよ?
俺の心臓壊す気?』


スマホを耳に当ててるから
実際に耳元で話してるような
錯覚に襲われ、私の方が
心臓を壊されてしまうかと思った。


朝から刺激強め…。


「そ、そんなつもりじゃ…。」


ないよ。そう言おうとしたけど
それは颯人によって遮られた。