やっと離れたかと思えば
今度はぐっと引き寄せられて
すっぽりと斗真の腕の中へ収まった。


「美桜マジで綺麗…。
やばいな今すぐ襲いそうだし
誰にも見せたくない。」


耳元で、しかも甘い声で
囁かれてしまえば
頬が緩んで仕方ない。


「斗真こそ…。
かっこよすぎて
みんなが惚れちゃわないか心配。」


結婚式直前にこんな会話をするなんて
やっぱり私達はいつまでたっても
バカップルなのかもしれない。


あ、もう夫婦だから
カップルではないか。


バカ夫婦?


まぁ、なんでもいい。


いつまでも
お互いに恋をし続けられるのは
私達の理想の関係だから。


ぎゅうっと斗真にしがみつくと
頭上からまた甘い声が振ってきた。


「俺は一生美桜しか見えないよ。」