それからは
2人でDVDを見て
ゆっくりと時間を過ごして
あっという間に夜になってしまった。


「あー、時間経つのはや。」


後ろからギュッと包みこまれて
首に回された腕に
自分の手を添えた。


「ホントだね。一瞬みたいだった。」


明日はお互いに
講義が入っているから
もう家に帰らなくてはいけない時間。


「帰る場所が同じならいいのにな。」


ポツリと呟いた声が耳に届いた。


寂しそうな切なげな声を出す
颯人の回されていた腕を解いて
向き合った。


そして、真っ直ぐ颯人の目を見て


「…いつか同じ場所に帰ろうね。」


誓いのキスをした。