なんて1人トリップしていると


「…子、り…、莉子!」


「へ!?」


名前を呼ばれてハッとすると
目の前には私の大好きな人。


「いつまで俺の事無視するつもり?」


おどけたようにニコッと笑う颯人。
颯人は大学でも仮面を被って
生活している。


「無視ってそんな!」


「の割には、1週間ぶりに会ったのに
ぼけーっとして嬉しくなさそうだね?」


今度は拗ねたように
口を尖らせた。



…かっこいい。


じゃなくて!
颯人の後ろから突き刺さる視線が
痛い事痛い事…。


割と耐性はついてるはずなんだけど
こうも何十人って集まると
普段とは比べ物にならないほどの威圧感。


…こ、怖い…。