そんな中でも、
颯人が行くと決めた大学へ
私も受験する。


大学のレベル的には
文句なしだし、
颯人と同じ大学に行きたかったから
今、猛勉強をしている。


「頭が壊れそう…。」


元々、そんなに勉強が出来ないわけでは
なかったはずなんだけど、
この大学の受験となると
私には結構高い壁だった。


オーバーヒート寸前の私を
外へ連れ出してくれた颯人に
冷たいジュースをもらって
気持ちを落ち着かせる。


「ふぅぅぅぅーーー…。」


長ーーい息を吐いて
頭の中を整理する。


あの数式を当てはめて
こう解けば…


――ペシ


「痛っ!」


額に地味な痛みを感じて
すぐ隣に座ってる颯人を見た。


「なにするの~!」


すぐに颯人にデコピンをされたと気付いて
キッと睨む。