一途彼女×S系彼氏

少しでも
気が紛れればと思って
お風呂に入ってみても、
大好きな小説を読んでみても
頭の片隅から
写真の中で微笑む
颯人の笑顔が消えてくれなかった。



***


時刻は20時。
寝るには早すぎる時間だけど
テレビを見ていても
頭に入ってこないし、
余計な事ばっかり考えちゃうから
寝ようと思った。


けど、実際そう上手くいかなくて、
ベットに横になって
電気を消すと
脳内にさっきの写真の2人が
より鮮明に思い出されてしまった。


「はぁ…。」


起き上がって1人
ため息を漏らすと


~~~♪♪


枕元に置いてあった携帯が
着信を知らせる音楽と共に
振動で揺れた。


画面には


『颯人』


の文字。


今、一番話したくない相手。