一途彼女×S系彼氏

「ご、ごめんなさい…。」


もう一度、颯人のカーディガンの裾を
キュッと握って謝ると
右の口角だけをあげて
不敵に微笑んだ。


嫌な予感がする…。


そう思った時にはもう遅くて
視界に映るのは颯人の綺麗な顔だった。


「「「キャー―――!!」」」


耳の届いた
悲鳴のような声を聞きながら
ちらっと横を見れば
美桜も同じようにキスされていた。


そして


「「こいつ、俺の。」」



私達は新学期早々
学校中の噂になった。