離れたと思ったら
今度は跡をペロっと
舌でなぞった。


「~~っ!?」


もう耐えられない。
颯人は私の心臓を
壊す気なのかもしれない。


これで颯人の顔を見たら
本当にダメになってしまうと思って
ずっと俯いていると、
綺麗な指によって
簡単に顔を上げさせられてしまった。


目が合ってしまえば、
理由は分からないけど反らせない。


そのままゆっくりと近づいて
甘いカフェオレ味のキスが
振ってきた。


「今日はここまでね。
今度はその先行くから。」


ニヤッと笑った颯人は
慣れた手つきで
私の制服を元に戻すと


「その真っ赤な顔、
可愛すぎて誰にも
見られたくないから
直ったら戻っておいでね。」


そう言って先に
屋上を出て行った。


私のお弁当よりも
颯人の私への愛情(?)の方が
いっぱいだったみたい。