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「きゃあああっ!」

「ん…っ、うるさ…」

「な、な、なんで支倉ちゃんがっ!?」


朝っぱらから騒々しい声が響くと思えば…やっと起きたのか。


「…おはようございます社長」

「おはよう…じゃなくって!なんで私と支倉ちゃんが一緒にソファで寝てるのっ!?」


この人…昨日私にあんなことしたくせに覚えてないなんて。

タチの悪い人め。


「言っときますけど私はなにもしてませんよ?社長が私を押し倒した挙句、離してくれないまま眠っちゃったんですから」


私の言葉でサァッと青くなる社長の顔


「嘘…っ、ごめんなさい支倉ちゃんっ!!」

「え?」

「こんなこと言ったら言い訳にしかならないかもしれないけど…昨日は飲みすぎて本当に記憶がないの…!」


だから本当にごめんなさい、と再び頭を下げる社長。

昨日の社長とは違って、嘘みたいにしおらしいじゃないか。