「莉子、送るよ。」
「大丈夫。すぐだから」
「だめだ。」
「大丈夫。お疲れ様でした。」

大悟の申し出を断ってひとりで帰りながら私は考えにふけっていた。

大悟と再会してからずっと私は大悟に頼りっぱなし。大悟がいない間…離婚をしてからなんとか自分自身を立て直し、ひとりで歩けるようにって頑張ったのに。

大悟の前では強くいられない。

また弱い自分に戻りそうで怖い。

…やっぱり移動願い、出そうかな。。。
私の勤める美容室には系列店の間で移動ができる。
大悟と一緒にいる選択は自分のエゴでしかない。