別れても好きなひと

「ごちそうさまでした。」

トレイを寝室から持ってでると大悟は棚の前から近付いてきた。その棚の上にはファーストシューズと小さな額に入ったエコー写真。私たちの…悲しい過去がそこにはある。

大悟は私からトレイを預かると「やっぱり全然食べてない」とキッチンへ向かった。

「莉子はおかゆ、あんまり好きじゃないもんな。やっぱりこれだろ。」

と言って大悟はももゼリーを出した。

やっぱり…よくわかってる。