別れても好きなひと

次の日痛むからだを無理矢理動かして仕事をした。まずい、これは確実に風邪だ。熱が上がってる…。でもなんとか予約のお客さんは全員カットできた。

夜になり店内の片付けもそこそこに私は帰路についた。歩いて帰る余裕はない。タクシーをひろって帰ろうと道路に出た。

今日に限って突然降り出した雪でタクシーがつかまらない。

もう…しんどいなぁ。

膝に手をついて目を閉じる。もうここで眠っちゃいたい。そんなことを考えていると…

ガシッと力強く肩を支えられた。