別れても好きなひと

「ありがとうございました!」

今日でアンケートも終わりにして明日からは集計作業に入ろうと決めていた。そろそろ帰ろうかというときに

「莉子?」

まさかの大悟に見つかった。

「まさかお前?」

大悟は私の手に抱えられているアンケートの束をちらりと見てから

「まったく、お前にはかなわないよ。」

と呆れたように笑った。