「はぁっはっ!はっ、、、」
「莉子っ!落ち着け。息吐け!莉子!」
「だいっ!たすけ……はぁっはっ息がっ」
もう何もわからない。どうやって息をしていたのかも。どうしたらいいのかも。

「莉子!待ってろ。」
大悟はすぐにキッチンに向かいビニール袋を持ってきてくれた。
私の口にビニール袋を当てて自分に私の体をもたれ掛からせる。私は現実から逃げ出したくて目を閉じた。

「莉子。ゆっくり息を吐くんだ。落ち着け。一人じゃない。大丈夫。」
その声に私は徐々に落ち着き、呼吸がうまくできるようになった。呼吸ができるようになってからもぐったりと大悟にもたれ掛かり動けなかった。
「もう嫌だよ。」
耳を両手で塞ぎ目を閉じると大悟は私を包み込んでくれた。