別れても好きなひと

玄関のチャイムがなり玄関に向かうと大悟がデジタルキーを開けて入ってきた。

私は大悟が来るまでうまく息もできなくて、大悟の姿が見えるなり大悟の胸に飛び込むと全身の力が抜けて崩れ落ちた。

大悟はそんな私に驚きながらも私を受け止めひとまず抱き上げソファに座らせてくれた。

「遅くなってごめんな。もう大丈夫だ。落ち着け。」
大悟の胸のなかだと自然に息ができる。

「莉子、お父さんが待ってるから行こう。」
大悟の言葉に頷くと大悟は私が荷造りした荷物をもち私を支えながら車に向かった。