再び、部屋に二人きりになる。

別に何かあるわけじゃないのに妙にドキドキして、鼓動がうるさく高鳴っている。

なんでわたしがドキドキしなきゃいけないのよ……。


「あ、あの……」

「ん?」

「怒ってる?」

「すげー怒ってる」


無表情でジッとわたしを見つめるもんだから、慌てて「ごめん、怒らせるつもりじゃなかったの……」と謝罪の言葉を口にしたら、廉の口角がにやり、と斜めに上がった。


「なんか、かわいい」


だ、騙された……!

本当は全然怒っていなかったんじゃないの!?

詐欺師だ!!完全に騙されたよ。

ていうか、かわいいとかそんな簡単に言わないでよ!

ムカつくからキッと鋭く廉を睨むけど、廉の頬は余計に緩んでいく。


「そんな上目遣いして、誘ってんの?」


そういいながら、わたしの顎をグイッとすくい上げる。


「な、な、なっ……!」


誘ってるなんてそんなわけないじゃん!!

顔がだんだんと熱くなっていくのがわかる。