少し周りを見渡してみると、少し前まで昇降口にいたはずの二人が校門まで来ていて、こちらをなんとも言えないような目でみていた。
……そんな目で、見ないで。
視線が絡み合ったけどわたしは瞬時に逸らし、何もなかったかのようにしてるけど心臓は嫌な音を立てている。
別にあんたにはわたしのことは関係ないじゃん。
なのに、なんで……。
「ほら、行くぞ」
「えっ、ちょ……!行くってどこに!?」
考え事をしていると、廉がわたしの手を引いて歩き出した。
本当にいつも強引なんだから!!!
「んー、秘密」
「なにそれ」
どこに行くんだろう。
しばらく歩いて、たどり着いた先は少し古びた倉庫だった。
な、なにここ……お世辞でも綺麗だとは言えない。



