「な、な、なんで……」

「来ちまった」


だって、そこにいたのは会いたくて仕方なかった彼だったから。

確かに昨日高校は教えたけど、まさか来るなんて思わないじゃん。


「……」

「つーか、お前出てくんの遅すぎ。なにやってたんだよ」


動揺して何も言えないわたしの腕をグイッと引っ張って自分の方へも引き寄せた廉。

ザワザワと騒がしくなる周りを廉は一切気にしていない。


「い、いや……日誌書いてた」

「はあ?んなの別に書かなくてもいいだろ」


いやいや、書かないといけないからね。

今気づいたけど、廉……制服着てるじゃん。

この街では有名な不良高校だ。

頭の偏差値もかなり低いけど、昨日廉は自分のことを賢いと言っていたけどそれは違ったのかな?

まあ、色々な事情があるから誰がどこの高校に通っていようがわたしには関係ないからいいんだけど。