お昼寝が好きな眠り姫



ホームルームが終わると、



1人の女の子が、笑いながら私の席に来た。


「朋愛ー!!おはよー!
 朝から、笑ったわー!
朋愛、面白すぎ!」


「咲良ー!!おはよー!
 笑わないでよぉー!
 めっちゃ恥ずかしかったんだから!」


「また、寝坊???」


「あはは。おっしゃる通りです…」



私の前で、笑っているのは…


同じクラスの松沢咲良。


小学校の頃、同じ名字だったから、


気になって話しかけると…


意気投合したんだよねー!


そこから、私たちは…親友同士なの!


だから、私は…咲良のこと、


すっごく、尊敬してる!


咲良は…運動神経がよくて、



頭がよくて、優しくて可愛くて…


もう、出来ないことなんて


無いんじゃないかと


思うくらい完璧なの!!


でも、ほんとは…


いっぱい弱いところがあるんだよ?


そんな、咲良だから、大好きなんだ!!


私たち2人は、毎日一緒にいるんだー!


咲良は…いろんな人からモテモテ!


廊下をふたりで歩いているだけで、


男子から、咲良への視線の量


半端ないから!!


私まで、緊張するほど…



「朋愛がいたら朝から、
 爆笑出来るき、いいわぁー!
 やっぱ天然姫は違うわー!」


「咲良ー!天然姫って…いわないでー!
 それ、恥ずかしいから!」


そぉ! 私はクラスメイトから“天然姫”と



呼ばれているのだ。


いつも恥ずかしいからやめてと


言っているのに!


みんなは…私をばかにしてるんだからぁー!!