なんとなーく過ごしてたらあっという間に放課後。

オフとはいってもこれじゃ無駄な時間つぶしだな、とは思うが現実問題やめることはできない。

「あいつは…まだ帰ってきていないのか」

芸能科だからか、放課後は他のとこより1時間ほど早いしな。

2階の窓の近くには読書できるスペースがあり、中庭の様子が十分に見えるためあいつが帰ってきたらすぐにわかるだろ。

そう思って次のドラマの台本を読みながら待つことにする。

ふと笑い声が聞こえた気がして中庭の方を見ると、ちょうど帰ってきているのが見えた。

でも隣の男は誰だ?

しかも親しそうに話している。

…………………………。

ムカつく。

なぜだか無性に腹が立つ。

「俺以外のやつに…」