玲於もそれに気づいたらしく私に目を向ける

これは私が話を聞いてやれってやつかな…

分かったと目で合図すると玲於は


玲於「俺ちょっと今日は早く帰らないから斗真、真麻のこと頼んだ!」

そう言って颯爽と去っていった


途端に静かになる公園…


真麻「フゥ…さぁ、斗真さん。私には隠し事なしですよ。」

斗真「何が…」

真麻「何がって…気づかいなと思った?

どうしたの?レギュラー選ばれた割にはあまり嬉しそうじゃないよね?」


斗真「…本当、お前には隠し事が通用しないな…」

斗真はゆっくりと口を動かした


斗真「俺スタメンに選ばれて本当に嬉しいんだ。

けど、けどさ…やっぱこの時期は思い出すんだよ

全ての始まりはスタメンに選ばれたことだったから…

俺さ怖いんだ。またあんなことが起きるんじゃないかって…

また俺の大切なやつが俺の傍から居なくなるんじゃないかって。

玲於や真麻が俺の傍からいなくなるんじゃないかって…

怖くてさ…」

斗真は抱えている不安を全て私に話してくれた


真麻「そっか…斗真はそんな事を思ってくれてたんだね。

でもさ、斗真はうちのサッカー部にそんなやついると思う?」

斗真は首を横に振った

斗真「それでも怖いんだ…俺だってみんなを信じてる…けど裏切らないって確証もないだろ…」