きっと莉奈さんは自分が、元凶がいなくなることで斗真にサッカーを意地でも続けさせようとした…

莉奈さんは斗真にサッカーをやめて欲しくなかったんだよ。

自分がいなくなればって考えは私は間違ってると思う。

けどあの時の莉奈さんはそうすることしか思いつけなかった…


莉奈さんは斗真の事を愛してたからこそ自分の事を責めたんだよ…

それなのに斗真は莉奈さんのためだと思ってサッカーをやめるの?


そんな彼女さんの思いを斗真が断ち切っていいの?

彼女さんそれじゃ報われないんじゃないの?

斗真に出来る償いは自分の過去から逃げずに全て受け止めて、それで莉奈さんの分まで幸せになるとじゃないの??」


するとどこからか莉奈の声が聞こえたんだ…


『サッカーしてる斗真が大好き』

そう言って優しく微笑む莉奈の顔を思い出した。

それは莉奈を亡くして初めて楽しかった思い出を思い出せた瞬間だった



優しい笑顔と大好きという言葉…


なんで俺はこんなことを忘れてたんだろ…



そうだ…莉奈は俺のサッカー姿が好きだって何度も言ってくれてたじゃないか