真麻「!!斗真」

斗真「よぉ。お前部活は?」

真麻「今始まったところ。私は忘れ物を取りに来たの。」


斗真「そっか…」

真麻「あっ、やっぱりここにあった」

真麻は1冊のノートを大事そうに机から出した

斗真「それは?」

真麻「これ?これは西高サッカー部のスコアノート。

ここには皆の努力の結晶が詰まってるから私の宝物なんだ。斗真も見てみる?」

真麻はノートを広げてこの試合が凄かっただとかこのプレーが感動しただとか、とにかく俺に嬉しそうに説明をしてくれた

それだけで真麻がどれほどサッカー部を大切にしてるかが伝わった

斗真「お前は本当にサッカー部が好きなんだな…」



真麻「もちろん!だから…だからね、私は斗真に正式に入部して欲しいんだ…」

斗真「え?」

真麻「別に無理にとは言わないよ?斗真もなにかあることくらい分かってるし…

ただ、ただね、斗真にサッカー嫌いって思わせたままでいたくないの。」


斗真「……」

真麻「ねぇ、斗真大丈夫?」


急に真麻がそう俺に問いかけた


斗真「な、何が?」

真麻「何がって…

斗真今、凄い辛そうな顔してるよ…」


真麻は泣きそうな顔でそう言った

なんで真麻がこんな顔をするのか俺は分からなかった




真麻「ううん、今日だけじゃない…いつも辛そうな顔をしてる…

斗真は何に悩んでいるの?何と1人で戦ってるの?」

ふと真麻が俺に聞いた

斗真「……」

俺は何も言えなかった


すると真麻がまた口を開いた



真麻「ねぇ、斗真。

本当はサッカー好きなんでしょ?

本当はサッカーがしたくてしたくて仕方ないんでしょ?」


俺は真麻の言葉に驚いた。