イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛

声も低めで何だか怒ってるみたい。
私何かしました?と思いながら顔を眺め、オドオドと丸椅子に座った。


「調子は?」

「すこぶるイイです」

「痛みは?」

「かなり軽減されました」


だから先生、揚げ物を食べて大丈夫ですよねー、と唇の先まで出掛かったんだが。


「ちょっとそこに寝て」


指を差した先にあるのは診察台。
えっ…と声を漏らす私に目を向けた相手は、お腹の調子を見るので、と言う。


「えっ、また!?」


いや、いいです、と遠慮したってダメだよな。
だって、何だか知らないけどやたら不機嫌そうなんだもん。


(ここはまな板の鯉にでもなったつもりで、言うことを聞いてた方がいいのかも)


恥ずかしんだけど…と思いつつも仕様がなく診察台の上に横たわる。
今日はアドバイス通りにスカート穿いて学校へ行ったから、ファスナーを開けないと胃の辺りは触れないんだけど。


(彼の前でファスナーを開けるのは、かなり勇気がいるんだが……)


あっち向いてて下さいと願うのも変だしなぁ…と思いつつ、モジモジ…とファスナーを下ろし始める。その仕草をじっと彼が見てるもんだから、妙な気分もしてきちゃって。