イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛

(…でも、抗議なんて言える?)


先に迷惑かけたのはこっちだし、向こうは親切心でキスをしてきたのかもしれないのに。


(ううん、ダメよ)


気分転換にキスなんて許していい筈がない。
例えば私がどんなに悪夢に魘されたとしても、キスをしてもいい理由にはならないんだから。


(やっぱりここは断固として抗議すべき!)


でも、その前に夢だと思って早く忘れたい…と嘆きながらスリッパの泥を落とし、丁寧に拭き上げてからビニール袋の中に片付けた。