イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛

「今からイメージすんなって」


縛られんな、と言うと、取り敢えずはその病人食を食え、と指差す。


(これ、やっぱり病人食だったのか)


そうだろうなぁー…と思いつつリゾットを平らげ、今日のところは帰ると言う彼を玄関先まで見送った。



「葵」


玄関で靴を履いた彼は、ドアを開ける前に私を呼び、こっちは首を傾げながら、何?と笑顔で返事した。


「明日さ」


そう言うと後ろ頭を抱いて、自分の方へと引き寄せる。


「明日…俺んとこに泊まれる用意してきて。朝から晩までずっと一緒にいて、明後日、仕事行くまで離したくない」


もっと距離を縮めたいと言う彼の声に胸が弾み、顔を俯けたまま、「ん…」とか細い声を漏らした。


そ…と髪を掻き上げ、耳朶にキスをしてくる今泉君。
耳朶も首筋もきっと真っ赤で、多分彼もそれに気づいてた筈なのに__。



「それじゃ」


軽いキスを唇に落としてドアへと向き直る。
寂しいな…と思いつつも、手を振ろうとしたら。


「…あっ、そうだ」