隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー


「持ってきてやったけど渡すとは言ってないだろ」

そう真顔で言い放った湊人の目が冷徹に光る。

「…何よそれ」

じゃあ一体何しに来たの。

喉まで出かかった言葉は、さすがに社員証を拾ってくれてわざわざそれをここまで持ってきて貰っているという申し訳なさで直前でとどまった。


そんな私の顔に湊人の手が伸びる。

あっと思った時には目にかかった前髪をスッとすくい上げられていて、湊人の右手はそのまま私の髪を耳に掛けた。


「抵抗しないんだな」

「…別に、湊人に隠す必要ないから」

そう言って露わになった左目で湊人を睨みつけると、湊人の唇の端が意地悪に上がった。


「何しに来たんだって言いたげな目だな」

「……。」

「今日仕事終わるの何時?」

そう尋ねられ思わず答えずに視線を反らすと、湊人が手にもった社員証を無表情で…いや、よく見たらだいぶ意地悪な顔でチラつかせた。



そういう事か。