隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー


昼休みに社員証紛失の始末書を書き、見つかるまでの仮社員証の発行の手続きをしようとしていた時だった。


「西野さん、西野さんの社員証を拾ったって方がいらしてるそうです」

「え?」

事務の女性にそう声をかけられた。
社員証がみつかりホッとした気持ちと、嫌な予感とが五分五分に心臓を打つ。


「男性の方みたいですよ、背が高くてすっごくかっこいいって受付の方がはしゃいでました」

…ビンゴ。
拾ってくれてそしてわざわざ持ってきてまでくれたなんてありがたいと思う反面、ただでさえ気まずいのに昨日あんなやりとりがあってさらに気まずい相手に会いたくないという気持ちに襲われる。

「ロビーでお待ちのようです」

「…わかりました、ありがとうございます」


世の中には"背が高くてすっごくかっこいい人"なんて沢山いる。

そう心の中で唱えながらエレベーターを使って一階のロビーまで降りたが、やはりロビーで待っていたのは及川湊人だった。



「昨日ぶりだな」

「……うん」