隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー



石川部長に口付けされ、全身が心臓になってしまったかのようにドキドキして真っ赤になる。

石川部長の唇が離れると同時に、私は驚いて腰を抜かしそうになった。
(私、今、石川部長にキスされた…?)

状況をうまく飲み込めずぽかんとする私に、石川部長が続ける。

「ごめん。好きだから、西野の事が可愛くて仕方ないんだ」

「……!」

そんな石川部長の言葉が信じられなくて思ず目を見張った。

石川部長、今なんて?

「しっかりしてそうに見えて実は危なっかしくて放っておけなくて、気がついたらいつも目で追ってた」

石川部長がそう言って少しだけ顔をそらす。
いつも余裕そうな石川部長が、初めてみせる顔。

「好きだから頭も撫でたいし、手も繋ぎたい。
…駄目か?」

そんな石川部長の言葉を聞いて、思わずまた泣き出しそうになるのを一生懸命こらえる。

嬉しい。
まだ信じられないくらいびっくりしているけれど、石川部長が私の事を好きだと言ってくれた。
大好きなその声で。


石川部長がくれた言葉を心の中で大切に繰り返し、そしてやっぱり少し泣いてしまった。
いつから私はこんなに涙もろくなってしまったんだろう。
ううん、でもそれはきっと、石川部長の前でだけ。



駄目か、なんて。
そんなの。



3回目のデートの帰りでもなければ、
恥ずかしい所ばかりみせてアプローチだって上手くはいかなかったけれど。



私は石川部長の首に腕を回し、大好きな人の耳元でこたえた。






「駄目じゃないです。
….私も、石川部長の事が大好き」














〜番外編 莉子の告白 fin〜