隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー


映画の上映は4時からなので、待ち合わせの時間は3時、場所は映画館近くの駅だった。
 
待ち合わせは3時だから時間に余裕があると油断していたが、結局家を出る寸前まで鏡の前で髪をセットしたり服を迷ったりと、私らしくもなく落ち着きのない行動を繰り返してしまった。

レッドブラウンのニットに、黒いパンツ。
腰まである長い髪は、コテで毛先を緩く巻き、
長い髪であまり見えないとは思うが、少しでも顔周りを華やかにしたくて小ぶりのイヤリングをはめてみた。

大人気若手女優であり、最近はモデルの仕事も兼任するようなこの上なく頼れる妹が私にはいるのだが、好きな人と出かける時の服を見立てて欲しいとお願いするのも何だか気恥ずかしく、結局全部自分で選んだものだ。


「……。」


前髪を切ってから、鏡の中の自分とちゃんと目が合うようになった。それは普通の人にとってはごくごく当たり前の事な筈で…でもそれが私にはまだ少し気恥ずかしい。