「無いから、頑張ろうって感じかな」
「……そっか」
木嶋が小さな声でそう呟く。
「西野、髪切って更に綺麗になったし、
絶対大丈夫だと思うから、頑張れよ」
「う、うん」
というか私達ナチュラルに恋愛の話なんてしてるけど。
どうして木嶋は私に好きな人がいるって知ってるんだろ、私木嶋に何か言ったっけ…?
自問しても心当たりが無い。
「まーそんな難しい顔せずに、まずはこれから頑張ったら」
そう言って木嶋が何かを取り出して私の机に置く。机に置かれた二枚のそれは、映画のチケットだった。
「本当は俺が気になる人誘って行きたかったんだけど、正直興味ある映画じゃなくてさ。
丁度いいから西野貰ってよ」
「え…いいの?」
「ただし、ちゃんとその好きな奴誘って一緒に観に行けよ」

