隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー


「……。」

今必要としていない状況の人とっては需要がない不動産屋だからという事もあるかもしれいが、確かに通常以上にグラフにそれほど大きな変化は見られなかった。

私も石川部長からティッシュを貰った時、完全にQRコードの事は見落としていたし。

今が新生活の初めどきの春という訳でもないし、仕方がないのかな…。

「QRコードを印刷したクッキーでも配らない限り、アクセス数なんて伸びませんよね」

小さくため息をつきながらそう溢す。
もちろんホームページへのアスセス数だけが全てではない。
それでも私達の仕事はクライアントのホームページの運用なんだよなぁと内心で呟いていると、今度は私が石川部長に見つめられている事に気がついた。

「西野、それいいかもしれない」

「え…?」

それって、さっき私が適当に言ったクッキーがどうのって話?

「QRコードの自己主張が強くて面白いし、
それなら不動産に用がなくても興味本位で読 み取ってくれる人がいるかもしれない」