「えー、莉子ちゃん好きな人いるの。 頑張ってね、きっと上手くいくよ」 「や、ちょ、いやこれは…っ」 違うんです、とも言い切れず真っ赤な顔でそんな中途半端に返し、にこにことする安藤さんの視線にますます赤くなりながら未だ泣いている梨架に腕をまわしてなだめつづけた。 ──というか梨架自体も髪を切って間もないのだし、私が髪を切る時期はけっこうずらしておかないと意味が無いのでは。 ずっと引っかかっていたそんな突っ込みは、 こんな雰囲気の中言い出せるはずもなかった。