隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー


そう言って莉子に品書きを渡す。
莉子はいくらかページをいったりきてりして悩んだ後、チキン南蛮定食にする、と言って頷いた。

「じゃあ俺もそれで」

合わせたかった訳ではないのだが、俺もチキン南蛮が食べたい腹だったので結局同じものを注文した。

そうして、注文を受け終えた店員が個室から出た時だった。莉子のケータイが着信音で震えたのがわかった。

「ん…?」

莉子が一体何が入っているんだというような小さい鞄からケータイを取り出し、確認しようと画面を立ち上げる。  
内容を確認したのか、しばらくすると莉子の表情が固まったのがわかった。

「莉子、どうした?」

そう尋ねると、莉子が困ったように眉を下げながら申し訳なさそうに答える。

「梨架から、今日あるはずだった撮影が中止になったから、昼過ぎ頃に迎えに来て欲しいって連絡があって。その、湊人と会うって梨架には言ってなかったから…」