隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー


「私の事なら本当に気にしなくていいから。
そもそも恋愛とかお洒落とか、梨架が芸能界に入る前から私が興味なかった事くらい知ってるでしょ?」

「うーん…でも、会社に格好良い人とか気になる人とかいないの?」

「それは…」

そう言われて、自然と石川部長の事が頭に浮かんだ。今日、木嶋に絡まれている所を助けてくれた石川部長は格好良かった。

でもそれは梨架の言う気になるとかそういう事じゃない気がするし、
石川部長が格好良いなんてうちの課の共通の認識のようなものだ。


「いない。
それに私、恋愛とかいいかな。だって、」

もし週刊誌に撮られでもしたら困る。
そう言いかけて慌てて口を噤んだ。

そんな事を言ったらきっと梨架は自分のせいだとますます気負うに決まってる。