湊人。 湊人。 …助けて。 心の中で助けに来てくれる筈もない人の名前を何度も叫ぶ。 「そんなに泣くなよ。 死ぬ前くらい、いい思いしたいだろう」 涙を零した私に、男が耳元でそう囁く。 死ぬ前。 やっぱりこの男、私の事を殺すつもりだ。 耳元…というより直接耳に男の唇が触れ、殺されるのだという恐怖も相まって思わず声を上げた。 「嫌がる声も顔も本当に可愛いねぇ。 …あぁ本当にそっくりだ」