体からフッと力が抜けて、そのまま音を立てずにパタリと床に座り込んだ。
「…停電か」
石川部長が冷静な様子でそう呟いたのがわかった。
真っ暗闇な部屋の中でいきなり1箇所だけ光が灯った。
石川部長がスマホの明かりをつけた。
「西野大丈…」
私が床にへたり込んでいるのをライトで気がついたのか、きっと大丈夫かと聞いてくれようとしていたのであろう言葉が驚いたように途切れた。
息が、苦しい。
何かが不安でたまらなくて何かが怖い。
「…っ」
「大丈夫だ、ただの停電だ」
そう言ってそのまま石川部長も足を折って座り込み、
目の高さが私と重なる。
私を落ち着かせようとして石川部長の手が私の背中に伸びて──
そして、ハッとしたように止まった。
…どうして。
瞬時に感じた疑問は瞬時に解決した。
──私が。昨日私の肩に触れた石川部長を拒絶したから。

