その瞬間、身の竦むような雷が轟いた。
雨音。
雷鳴。
「………。」
一瞬だけピリっと固まった私に、石川部長が心配するように声をかける。
「西野、大丈夫か?」
「…え?」
言われて、自分が冷や汗をかいている事に気がついた。いやに懐かしい感覚に必死で自分を奮い立たせる。
湊人に久しぶりに会ったから、きっと神経質
になっているのだろう。
駄目だ駄目だ、発作を起こしたりなんかしたら駄目だ駄目だ駄目だ。
ただでさえ昨日も石川部長の前で体調を悪くして心配かけたのに。
堪えろ忘れろ。
全部全部昔の事だ。
「大丈夫ですよ。雷、平気な方です」
そう返した時に、丁度また雷が落ちた。
雷が平気というのは別に嘘ではない。
昔から雷を怖がるような女の子らしいタイプではなかった。

