まさかこんな場所で
涼太くんに会うなんて。
その偶然の再会は
嬉しくもあり悲しくもあった。

涼太「篠宮!!ちょっといいか?」

翠「稀、行っておいで。」

稀「うん。」

涼太「驚いたよ。
こんな所で会うなんてさ。」

稀「‥‥私も驚いた。元気だった?」

涼太「それはこっちのセリフ。
お前、突然いなくなるからさ
あの後、大騒ぎだったんだぞ。」

稀「ごめんごめん。
でも、涼太くんが元気そうで
安心したよ。」

涼太「今はこっちにいるの?」

稀「うん。」

涼太「何か、篠宮変わったな。
すげぇ静かになった。
つーか、大人になったな。」

稀「時間が経てば大人にもなるよ。
涼太くんも人の事言えないくらい
変わったよ。最初分からなかったもん。」

涼太「そっか。俺もおっさんになったな。」

稀「ごめん、涼太くん。
友達待たせてるから私行くね。」

涼太「ああ、悪かった。
久しぶりに話せて良かったよ。」

出来れば過去の事は思い出したくは
なかったから。