だけど、次の瞬間
私は雄にいの腕の中にいた。

雄大「稀は俺の初恋だった。」

稀「‥え‥?」

雄にいの甘く優しい声が
私の全身を包み込む。

雄大「もちろんずっと稀の事が
好きだった訳じゃないよ。
稀以外の人と付き合ったりもした。
でも、稀がいなくなってからも
稀は俺の心を離れなかった。
だから、迎えに行った。」

こんなにも嬉しい事があっていいのかな?
雄にいの初恋の人が私だなんて。

雄大「昨日は酷な話してごめんな。
だけど、ゆっくりでいいからさ。
俺たちの未来を見る事は出来ないか?」

こんなにも大切な人の願いを
どうして私は叶える事が
出来ないんだろう。

不甲斐なくて情けなくて悔しくて
でも嬉しくて幸せで色んな感情が
入り混じって私はまた泣いていた。