雄大「稀と違って俺はすぐに
支度出来るからね。」

稀「雄にいのそういう
余裕な態度ムカつくよね。」

その稀の笑顔が俺の胸を締めつける。

稀は昔からいつだって笑ってた。
辛い時も悲しい時も笑ってた。
だから、俺はいつも稀の事が
心配だったんだ。

心配で心配でたまらなくて
優しい言葉をかけずには
いられなかった。
そしたら、稀は俺の胸で
泣いてくれるから。

稀「雄にい。」

さっきまで笑顔だった稀が
少し悲しげな瞳で見つめていた。

雄大「どうした?」

稀「ありがとね。」

雄大「何だよ、突然。」